この記事の結論
- 会社員が副業で年間20万円を超える所得を得たら、原則として確定申告が必要になる
- 「開業届」を出して「青色申告」にすると、最大65万円の特別控除など税制上のメリットが大きい
- サーバー代・通信費・スマホ代の一部など、副業に使った費用は経費にできる
- 会社に副業を知られたくない場合は、住民税の徴収方法を「普通徴収」にする手続きが重要
「本業の合間にできる!現場作業員がスキルをつけて月5万円稼ぐための副業と戦略」の記事末尾で、確定申告について「年明けに慌てないよう、レシートや収益の記録は年内のうちからこまめに整理しておきましょう」と触れました。
ただ、この記事はあくまで注意喚起にとどまり、実際に何をどう申告すればいいのかという手順までは扱っていませんでした。
03-01(【必読】スマホ1台×AIで月3万円を堅実に作る副業入門)の「効果③:将来への投資や、新しいスキルアップの軍資金が毎月手に入る」という一文も、稼いだ後の税務処理には触れていません。
この記事では、副業で継続的に収入が出るようになった現場作業員が、確定申告と開業届にどう向き合えばいいかを、実務レベルで解説します。
1. そもそも確定申告は必要なのか?「20万円ライン」

会社員として給与を受け取っている人が副業をしている場合、副業による所得(収入から経費を引いた金額)が年間20万円を超えると、原則として確定申告が必要になります。
- 「収入」ではなく「所得」で判断する:ブログの広告収入が25万円あっても、サーバー代や通信費などの経費が10万円あれば、所得は15万円となり申告不要のケースもある
- 20万円以下でも「住民税の申告」は別途必要:所得税の確定申告が不要でも、住民税は別のルールで申告義務が生じる点に注意
- 複数の副業がある場合は合算して判断する:ブログ収入とクラウドソーシングの収入がある場合、両方を合計した所得で20万円ラインを判断する
「20万円を超えたら焦って手続きする」のではなく、最初から収支を記録する習慣をつけておけば、超えたかどうかの判断自体で悩まずに済みます。
2. 「開業届」と「青色申告」は出したほうがいいのか

副業が継続的な収入になってきたら、次に検討したいのが「開業届」の提出です。
白色申告と青色申告の違い
| 項目 | 白色申告 | 青色申告 |
|---|---|---|
| 事前の届出 | 不要 | 開業届+青色申告承認申請書が必要 |
| 帳簿付け | 簡易な帳簿でよい | 複式簿記が基本(会計ソフトで対応可) |
| 特別控除 | なし | 最大65万円(e-Taxでの申告等の要件を満たした場合) |
帳簿付けの手間は増えますが、会計ソフトを使えば副業レベルの取引量であれば大きな負担にはなりません。
副業を「一時的なお小遣い稼ぎ」ではなく「継続する事業」として育てていくつもりなら、開業届を出して青色申告に切り替える価値は十分にあります。
帳簿付け・確定申告に使えるクラウド会計ソフト
副業の記帳から確定申告書の作成まで、初心者でも扱いやすいクラウド会計ソフトです。
いずれも無料お試しができるので、実際の使用感を確かめてから本格導入を検討できます。
開業届の提出自体に費用はかからず、税務署の窓口または国税庁の電子申請システムから手続きできます。
会社員のまま開業届を出しても、それ自体で会社に副業が知られることはありません。
3. 現場作業員の副業で経費にできるもの
ブログ・note・クラウドソーシングなど、この本編(第3章)で紹介してきたタイプの副業で経費として計上できる可能性がある主な支出は次のとおりです。
- サーバー代・ドメイン代:ブログ運営に使っているレンタルサーバーの費用
- 通信費(按分):スマホ・自宅ネット回線の費用のうち、副業に使っている割合分
- PC・周辺機器:副業のために購入したPCやモニターの費用(金額によっては数年で減価償却)
- 書籍・学習教材:副業に関連するスキルアップのための書籍代
ポイントは「按分」の考え方です。
スマホ代を全額経費にはできませんが、「1日のうち副業に使っている時間の割合」など合理的な根拠で按分すれば、一部を経費にできます。
按分の根拠は、税務調査が入った場合に説明できるよう、メモとして残しておくと安心です。
4. 確定申告の年間スケジュール
「本業の合間にできる」記事の末尾でも触れていたとおり、年明けに慌てないためには年内からの準備が重要です。
- 通年:収益と経費が発生するたびに、会計ソフトかExcelでこまめに記録する
- 12月:1年分の収支を確認し、レシート・領収書の抜け漏れがないかチェックする
- 翌年2月中旬〜3月中旬:確定申告書を作成し、税務署へ提出(e-Taxならスマホやパソコンから提出可能)
現場作業員は日中の勤務時間中に税務署の窓口へ行くのが難しいことが多いため、e-Taxを使えば夜間や休日でも自宅からスマホ・PCで申告を完結できます。
会計ソフトの多くはe-Taxとの連携機能を備えており、入力した収支データからそのまま申告書を作成できます。
5. 会社に副業を知られたくない場合の注意点
確定申告の手続きの中で、会社に副業を知られるかどうかに直結するのが「住民税の徴収方法」の選択です。
- 特別徴収:副業分の住民税も会社の給与から天引きされる。
給与に対して住民税額が不自然に増えるため、経理担当者に気づかれる可能性がある - 普通徴収:副業分の住民税を自分で納付書を使って支払う。
会社の給与天引きには影響しないため、副業分の住民税額が会社に伝わりにくい
確定申告書には住民税の徴収方法を選ぶ欄があるため、会社に副業を知られたくない場合は「普通徴収」を選択するのが基本です。
ただし自治体によっては運用が異なる場合もあるため、心配な場合は提出前に自治体の窓口に確認しておくとより確実です。
今日のアクション
- 今年の副業収入と経費を、今の時点でざっくりでいいので合計してみる
- 開業届を出すかどうか、副業を「継続する事業」として考えているかで判断する
- 会社に知られたくない場合は、確定申告書の住民税の欄で「普通徴収」を選ぶことを覚えておく


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